こんにちは、ザビリオです。前回に続き、手帳のリフィルの話です。
以前、「GTDの高度という考え方をベースに手帳の中身について考える」というブログ記事を更新しました。
この中では、GTD (GettingThingsDoneというタスク管理手法) のうち、将来の見通しについてどの高さから俯瞰するかを表した「高度」という考え方が、手帳のリフィル構成を考える際にマッチしそうだということを書きました。
前回、前々回はこの考え方に沿って、高度5,000m、4,000mには、市販手帳の中身で見るとどの項目に対応しているかという点と、自分が使っている手帳のリフィルの中でそれぞれの高度でどのようなものを使っているかについて紹介しました。
今回は、同様に3,000mの内容についてご紹介できればと思います。
システム手帳でオリジナルのリフィルを作っている方の参考になれば幸いです。
GTDの高度3,000mについて
冒頭のブログ記事で記載していたのですが、GTDの「高度」とは、将来の見通しについてどの高さで俯瞰するかというのを1,000m刻みで表したもので、以下のとおり0m〜5,000mの6段階で分類されています。
項目 | 高度 | 概要 |
---|---|---|
目的/価値観 | 5,000 m | 自分や組織の存在意義は何か |
構想(ビジョン) | 4,000 m | 長期的な成功のイメージはどうであるか |
目標/ゴール | 3,000 m | 何を達成したいか |
注意を向けるべき分野 | 2,000 m | 維持していかなければならないことは何か |
プロジェクト | 1,000 m | 何を終わらせなければいけないか |
次に取るべき行動 | 0 m | 必要な行動はなにか |
高度3,000mは、高度4,000mで描いた長期的な目標を達成するために、直近で何を達成すべきかという目標について考える高さです。言い換えると、人生の価値観やビジョンを“現実的なゴール”に変換する層といえます。
抽象的な「夢」や「理想」を、そのままにしておくと形になりません。ここで大事なのは、「いつまでに何を達成したいか」をはっきりさせること。3,000mは、夢と現実のちょうど中間地点に位置しています。
例えば4,000mの段階で10年ビジョンを作成していたとして、3,000mではそのうち直近1年後の姿として描いたビジョンを達成するために、どのような目標設定をすべきかについて考えます。
高度3,000mのリフィルの役割と例
高度3,000mのリフィルは、中期的な目標を整理し、日常の行動にブレイクダウンしていくための“橋渡し役”です。単なる願望リストではなく、期限や具体的な数値を含めて設定することで、達成可能な目標へと進化します。ここでは役立つリフィルをいくつか紹介します
市販手帳の中で、高度3,000mに該当するものの例
具体的に私が購入したことのある市販の手帳を見てみたときに、3,000mに該当する部分としてどのようなものがあるかを見てみたいと思います。
ライフデザイン手帳
ライフデザイン手帳の中身で考えてみると、高度3,000mに相当するのは以下のページだと思います。
- 年間目標設定シート
- 年間行動計画表
- 3か月行動計画
- 今月の目標と行動計画
- 月間カレンダー
- 週間カレンダー
- 1ヶ月の振り返り
項目を見ると結構多く感じます。3,000mは直近で達成したいことを管理する高度なのですが、4,000mで見通した中期計画の中から直近1年を取り出し、1年単位から日々の行動まで順にブレイクダウンをしていくことを考えると、種類が多くなるのもナルホドと思います。予定やTo Doを管理するページの多くがこの高度に該当しています。
上で挙げたものも、内容を見ると高度4,000mで設定した10年目標のうちの直近1年に設定した目標を達成するために、1年間でどのように行動していくかを整理する年間目標設定シートから、3ヶ月、月間、週間とブレイクダウン指定く構造が見てれます。


逆算手帳
逆算手帳で高度3,000mに相当するのは以下のページだと思います。
- 1年逆算シート(1 Year GYAKUSAN)
- 年間ゴール(1 Year GOAL)
- 15ヶ月ガントチャート(15 Months Gantt Chart)
- 月間ガントチャート
逆算手帳は薄い手帳でページ数が多くないため、ライフデザイン手帳と比べると項目が少ないように見えますが、同様に1年から月間まで、順に目標をブレイクダウン(=逆算)していく形になっています。


自分が使っている高度3,000mリフィル
ここまでは私が購入したことのある市販手帳の中で3,000mに該当していそうなリフィルを紹介しましたが、ここでは自分が実際に手帳に綴じて使っているリフィルを紹介したいと思います。
私が使っているリフィルは以下のとおりです。
- 年間計画表
- 四半期計画表
- カレンダー
- 月次目標・週次目標
ここで紹介するものは、ライフデザイン手帳の作成者が運営しているMy手帳クラブ内で配布されていたものをほとんど流用しつつ、自分がほしい要素を追加する形で作成しています。当時は会員さん向けにExcelデータの配布をしていたので、現在も配布されているかもしれません。(もしかしたら進化したものもあるかも)
それぞれ紹介したいと思います。
年間計画表
年間計画表はライフデザイン手帳と逆算手帳の両方に入っていたものですが、私はライフデザイン手帳の内容を真似てA4用紙で作っています。
ここでは1年間で達成したい目標を設定し、1年間を通してどのようなペースで取り組んでいくかを考えるリフィルになっています。


私の場合、ここで立てた目標は年度後半で結構変更になることが多いのですが、それでもなんらかの目標を仮で立てるようにしています。
変更になったときは赤ペンで当初の目標を2重線で消してしまい、新しい目標を書き加えたりして、四半期に一度のレビュー時などに見直すようにしています。
裏面にはその年の概要と、良かったことの振り返り+反省点の記入欄を設けて、次にどうするかを考えられるようにしています。
四半期計画表
四半期計画表は年間目標と同じようなフォーマットで、四半期(3ヶ月間)で設定した目標に対し、どのようなペースで取り組んでいくかを考えるリフィルになっています。


年間でざっくり書いたもののうち3ヶ月分を抽出した形になっていて、年間よりも細かく分割した目標を書き込んで線を引きます。
こちらも年間計画と同様に、裏面には四半期の概要と、良かったことの振り返り+反省点の記入欄を設けて、次にどうするかを考えられるようにしています。
カレンダー
月間のカレンダーは自作せず、市販のリフィルを使っています。
渡しの場合はPLOTTERの月間ブロックのリフィルが使いやすいと感じているため、PLOTTERのものを使っています。
月次目標・週次目標
月次目標と週次目標は、1ヶ月分をセットで作っています。
扉のページに月次目標を書き、次ページ以降の見開きで左側にその週の目標と振り返り、右側に週間の予定表(週間レフトの左側部分みたいなもの)を記載するスペースにしています。
1ヶ月が終わった左側ページには、年間・四半期と同様に1ヶ月の概要と、良かったことの振り返り+反省点の記入欄を設けています。
まとめ
ここでは、手帳のリフィルをGTDの高度で分類した場合における、「高度3,000m」に相当する手帳のリフィルについて紹介しました。
高度3,000mは、高度4,000mで描いた長期的な目標を達成するために、直近で何を達成すべきかという目標について考える高さです。言い換えると、人生の価値観やビジョンを“現実的なゴール”に変換する層といえます。
市販のリフィルを見ると商品によって形態は異なるものの、4,000mで考えた中長期の視点から徐々に日々の具体的なアクションにブレイクダウンしていけるような構成になっていることがわかります。
これらを参考にしながら、システム手帳のリフィルを作る場合の例として、私が使っているリフィルを紹介しました。
システム手帳のユーザーさんで、手帳の構成に迷っている方や、自作リフィルの構成に迷っている方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。